ミノキシジル錠の副作用:内服してはいけない人

心のう液貯留、心タンポナーデ

ところが、ゆっくり時間をかけて、長年の間に心のう液の量が少しずつ増えると、体が慣れて、自覚症状を感じないまま、日常生活を過ごしていたりします。

慢性の心膜液貯留の場合、かなり多量の水がたまるまで、自覚症状がでないので、自分で異常に気が付かないまま生活していたりする場合も多いのです。

「胸の圧迫感」、「呼吸困難」、「血圧低下」、「動悸・頻脈」、「息苦しさ」、「座らないと息ができない」、「肩で息をしている」、「ゼーゼー呼吸」、「首の静脈の怒張」、「ショック」などの症状が出るのは、かなり多量の水がたまった後なのです。

これが、慢性の心タンポナーデによる、心不全の状況です。

心不全:心タンポナーデ

そこまで我慢しなくてもよいのにと思うのですが、ゆっくり水がたまると、多少苦しくても、そんなものかと思って我慢しているうちに、体が慣れてくるので、自覚症状に気が付かないまま、日常生活を過ごしてしまう場合が多いのです。

そして、かなり多量の水がたまった後に初めて、どうにも我慢できない苦しさを感じるものなのです。

心のう液貯留も、心タンポナーデも、心臓超音波検査(心エコー検査)で診断できます。

心タンポナーデの治療

心タンポナーデは、危険な状況です。すぐに病院に行って、緊急で適切な治療を受けて、たまった水を抜いてもらう必要があります。水を抜けば、すぐに楽になります。

心臓の周囲にたまった水は、どうやって抜くのでしょうか?

皮膚の上から針を刺して水を抜いたり、心臓手術で水を取り除いたりします。

とても長い特殊な針を使って、皮膚の上から心臓のギリギリそばをめがけて針を刺して、水を抜きます。
しかし、動いている心臓のそばに長い針を刺して、水を抜く処置は、循環器専門医でも、勇気のいる、大変に危険な処置です。
針の先が、動いている心臓に当たると、大変です。
何度経験しても、あまりやりたくない処置の一つです。

外科手術で胸をあけて、心臓の外側の膜に窓をあけ、水が胸に流れ出るようにして、心臓の周りに水がたまらないようにする手術治療もあります。
全身麻酔をかけておこなう、心臓の手術です。

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