髪を濃くする目的で、ミノキシジルの錠剤の内服を継続しておられる方は、意外と多くいらっしゃいます。
そして、多くの方々は、薬の副作用をよく知らないで飲んでおられます。
皆さんは、ミノキシジルの錠剤を内服してはいけない人がいる、という事をご存じでしょうか?
これが今日のテーマです。
ミノキシジル錠は、「ミノキシジル・タブレット」あるいは、通称「ミノタブ」などと呼ばれている薬です。
はじめに
一般的に、薬を飲むことには、何となく、抵抗感がありますよね。もしかしたら、自分の体に良くない副作用がでないか、心配になります。あるいは、その薬には、体に害のある成分が含まれているかも知れません。
薬の成分表を見ても、何のことやら、よくわかりません。体にどういった反応がでるのか、最初に自分で試すときには、不安に思います。
いったん体に入ったものは、取り出すことはできません。そう考えると、内服薬は慎重に選びたいと思います。
ミノキシジル錠の副作用
どんな薬にも、副作用の可能性があります。副作用がない薬はありません。
ミノキシジルの錠剤を内服すると、主に、心臓に関連した、いろいろな副作用が出る可能性があります。
最近、ご来院された患者さんで、もともと心臓に狭心症の持病がある方が、ミノキシジル・タブレットを、何年間も内服されていて、驚きました。
この経験から、皆様に大切な情報をお伝えするために、このページを作成しました。
ミノキシジルの副作用
これは、ミノキシジルの副作用のリストです。これらの副作用のうちの、大部分は、心臓の病気です。
中でも、動悸や、むくみ、頭痛、体毛が濃くなることなどは、わりとよく経験される、比較的、頻度の多い副作用です。
ミノキシジルの錠剤も市販されています。錠剤のミノキシジルを内服すると、腸からの吸収率がよいので、これらの重大な副作用が、出現する可能性が高くなります。
ミノキシジル溶液を頭皮に塗れば、育毛効果があります。溶液中のミノキシジルは、頭皮からよく吸収されて、皮膚の毛細血管から血液に入り、全身に回ります。ですから、頭皮のどこに塗っても、頭髪の全体に効きます。
塗った溶液は、髪に付着する分もあるので、溶液中のミノキシジルが、すべて、頭皮から吸収される訳ではありません。ミノキシジル溶液を頭皮に塗っている限りは、これらの重大な副作用が出ることは、ほとんどありません。
ミノキシジル溶液の副作用は、せいぜい、頭皮のかぶれや、体毛が濃くなること、くらいです。体毛のなかでも、手や腕と、おでこのうぶ毛が、濃くなりやすい傾向があります。
ミノキシジルの効果は、使用量に比例しません。多量の錠剤を内服したり、濃い濃度の溶液を塗ったりしても、効果が倍になる訳ではありませんが、効果が少し高くなる可能性はあります。
しかし、内服でも、外用でも、用量が多くなると、副作用が出やすくなります。