ミノキシジル製品
薬局で正規のミノキシジル溶液を買われても結構です。あるいは、個人輸入を利用してネットで安いお値段のものを買う方法もあります。5%のロゲインや、カークランドなどの溶液やフォームを買って、ぜひミノキシジルをお試しください。
AGAで短縮した成長期を長くする
男性型脱毛症 (AGA)や、女性型脱毛症 (FPHLあるいは FAGA)でミノキシジルの効果があれば、短縮していた毛周期(ヘアサイクル)の成長期が長くなる結果、抜け毛が減って、太くて長い髪が増えるでしょう。
ミノキシジル外用の使用量
ミノキシジルを使う場合は、基準となる使い方があります。
液体のミノキシジルは、朝・晩1日2回、1mLずつ頭皮に塗るのが基本的な使用法です。泡のミノキシジル・フォームは、ゴルフボールの大きさの泡が1回の使用量です。これを朝・晩1日2回、頭皮にすりこむと体温で液体にもどり皮膚から吸収されます。
実際には、朝の忙しい時にミノキシジル液は使いにくいものです。ミノキシジルを塗ると、髪がゴワゴワして、べとつくので、出勤前には使いにくいという意見が多いです。その場合は、夜のみの使用でも構いません。シャンプーの後に、水気をふき取り、髪が濡れているうちに、ミノキシジル溶液を塗って、頭皮にしみ込ませてください。その後ヘアドライヤーで髪をすぐに乾かさないほうが、頭皮にしみ込む時間ができて効果的でしょう。
1回の使用量は、溶液は1mL、フォームはゴルフボール大が基本ですが、実は、1回に通常の2倍~3倍の量を使っても構いません。使う量が多いほど、効果も高くなるでしょう。お手頃な価格でたくさん買って、滝のようにジャバジャバかけて使ってみてください。Responderの方では、特に効果を実感できるでしょう。
女性の場合は、体毛が濃くなる副作用を恐れて、日本では1%の濃度の製品、アメリカでは2%の濃度の製品が、女性用のミノキシジル溶液として市販されています。しかし、濃度がうすいと、効果も期待できません。
実は、女性でも最初から5%の濃度のミノキシジル溶液を使って構いません。体毛が濃くなっても対処方法はいろいろあります。髪が濃くなることを優先したいので、女性でも最初から5%の濃度のミノキシジル溶液を使うことをお勧めします。さらに、高濃度のものに変えていっても大丈夫です。
ミノキシジル製品は、濃度が5%のほかに、10%とか15%の高濃度の製品もネットで買えます。もちろん、濃度が濃いほど、ミノキシジルの含有量が多いので、育毛効果も強くなりますが、そのぶん頭皮がかぶれる可能性も高くなります。頭皮のかぶれは、半年~数年間使った後にでてくる場合が多いです。使い始めの頃はかぶれないので、その期間は、男性も女性も、高濃度のミノキシジル溶液を使われても構いません。
もし頭皮が赤くなって痒みがでたり、フケが増えたりした場合は、頭皮に炎症が起こっているので、低い濃度の溶液にもどしてください。5%濃度のミノキシジル溶液でもかぶれる場合は、しばらく中止してみてください。皮膚科で塗り薬をもらって、頭皮の炎症を治療した後で、また5%の濃度でミノキシジル溶液を再開してください。
実際には、15%の濃度のミノキシジル溶液1mLと、5%の濃度のミノキシジル溶液3mLは、成分のミノキシジルの量は同じなので、育毛効果も同じはずです。頭皮への刺激は、うすい濃度の溶液のほうが少なくて、かぶれにくいでしょう。
まれに、ミノキシジル自体にアレルギー反応がでる方がおられます。筆者は、これまでに一人だけそのような方を診察したことがあります。頻度はとても稀です。そのような方は、ミノキシジルを塗った初回から頭皮がかぶれますので、育毛剤としてのミノキシジル溶液は使えないことになります。