男性型脱毛症 (AGA)
男性型脱毛症(AGA)になると、成長期の長さが徐々に短くなり、ついには数ケ月間程度まで短くなりますが、退行期や休止期の長さはあまり変化しません。そのためAGAの頭髪全体でみると、成長期の髪の数が減って、休止期の毛の割合が相対的に多くなります。
成長期が短縮すると、細くて短い毛の状態で髪の成長が止まり、それ以上伸びないので、太くて長い毛の数が減少して、細くて短い毛の数が増えます。このことを髪のminiaturization (軟毛化・細毛化)といいます。そうなると、頭皮を隠す太い毛の数が足りないので、細い髪の隙間から地肌が透けて見えて、薄毛の状態になります。
また、成長期が短縮すると、毛周期全体の期間も短くなり、次の周期が早く回ってくるので、1日の抜け毛の数も増えます。
AGAでも髪の総数は変わらない
このように、髪の成長期が短縮して、細く短い毛が増えることが、男性型脱毛症 (AGA)の本質です。AGAが高度に進行すると、髪がなくなったように見えますが、脱毛部を顕微鏡で見ると、目で見えないうぶ毛に変わっているだけで、髪の総数は変わっていません。