男性のステロイド経路
男性では、テストステロンは、主に、ジヒドロテストステロン(DHT)に変化し、DHTの濃度が高いか低いかは、5アルファ-還元酵素(5α-レダクターゼ)の活性によって決定されます。
男性型脱毛症の発現の程度は、アンドロゲン受容体の機能と、DHTを産生する5α-レダクターゼの活性によって決まります。
DHTは、男性における男性型脱毛症の発症と進行に、重要な役割を果たしています.
女性のステロイド経路
女性では、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)が、DHTの主な前駆体です。女性の体内でも、DHTが産生されています。
5α-還元酵素は、女性のDHEAからDHTへの代謝経路にも、関与しています。
男性でも女性でも、5α-還元酵素とDHTの両方が、ステロイド経路とアンドロゲンの代謝に関与しています。
テストステロン、アンドロステンジオン、およびDHEAなどのアンドロゲン(男性ホルモン)は、皮膚組織で広範囲に代謝されています。
DHTが女性の体内でも産生されていることは、興味深いことです。
頭皮におけるアンドロゲン代謝
17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(HSD)は、テストステロンやエストロゲンを含む、すべてのアンドロゲンの活性型ステロイドの製造において、重要な酵素です。
アンドロゲン受容体に結合するDHTの量は、NADH、NADPH依存性3α-HSDおよび3β-HSDによって調節されています。
アンドロゲン代謝では、17β-HSDや3β-HSDなどの酵素が、頭皮の薄毛の進行に関して、重要です。