男性型脱毛症(AGA)の基礎的研究 (第1部) 性ホルモンと脱毛症

男性のステロイド経路

男性では、テストステロンは、主に、ジヒドロテストステロン(DHT)に変化し、DHTの濃度が高いか低いかは、5アルファ-還元酵素(5α-レダクターゼ)の活性によって決定されます。

男性型脱毛症の発現の程度は、アンドロゲン受容体の機能と、DHTを産生する5α-レダクターゼの活性によって決まります。

DHTは、男性における男性型脱毛症の発症と進行に、重要な役割を果たしています.

女性のステロイド経路

女性では、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)が、DHTの主な前駆体です。女性の体内でも、DHTが産生されています。
5α-還元酵素は、女性のDHEAからDHTへの代謝経路にも、関与しています。

男性でも女性でも、5α-還元酵素とDHTの両方が、ステロイド経路とアンドロゲンの代謝に関与しています。

テストステロン、アンドロステンジオン、およびDHEAなどのアンドロゲン(男性ホルモン)は、皮膚組織で広範囲に代謝されています。

DHTが女性の体内でも産生されていることは、興味深いことです。

頭皮におけるアンドロゲン代謝

17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(HSD)は、テストステロンやエストロゲンを含む、すべてのアンドロゲンの活性型ステロイドの製造において、重要な酵素です。

アンドロゲン受容体に結合するDHTの量は、NADH、NADPH依存性3α-HSDおよび3β-HSDによって調節されています。

アンドロゲン代謝では、17β-HSDや3β-HSDなどの酵素が、頭皮の薄毛の進行に関して、重要です。

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